2011年11月13日日曜日

第29回:「リスクは金なり」黒木 亮

レーティング:★★★☆☆☆☆

たままた時間があり、本屋でぶらぶらと文庫本を眺めていたところ、見つけて購入しました。好きな作家であり、このブログでも何度か著作を紹介してる黒木氏のエッセー集です。私が知る限り、氏のエッセー集はこれが初めてではないかと思われ(そもそもエッセーを積極的に書いているわけではないようです)、その意味では貴重なのですが、残念ながらレーティングはかなり辛めにつけさせてもらいました。

気に入らない理由をあまり挙げるのもお行儀が良くありませんが、自分でレーティングを付けている以上、一つの見方としてご紹介したいと思います。

①多くのエッセーが短すぎて、読みごたえがない:短いから優れていないというわけではないのですが、なかには2ページといった極めて短いものがかなりあります。すらすら読めるといえばそうなのですが、わざわざ本に収録するほどか・・というものも多数あります。
②タイトルが大げさすぎる:内容は多岐に亘っていて楽しいのですが(例えば外国のお酒の話)、その反面このタイトルのネーミングが示唆するものと相当にズレがあります。ついでに言えば、帯にある「なりたい自分になるための仕事術、人間術」に至っては???という感じがします。
③既存の著作と重複する内容が少なからずある:エッセイは古いもので2000年ころからのものを含んでいますが、時々の取材ノート的な内容があり、それらは概ね今までの作品に書き込まれているもので、新味がありません。

内容は楽しいものや味のあるものもありますが、熱心に読んでいるファンとしては(①、③はそれが故にかもしれませんが)全体としてがっかりするものでした。

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