2016年6月5日日曜日

第148回:「外事警察コードジャスミン」麻生 幾

レーティング:★☆☆☆☆☆☆

第146回でこの前作となる「外事警察」をレビューしました。外事警察は率直にとても面白かったのですが、スケールを増した本作は見事といってもよいほど荒唐無稽に仕上がってしまい、更には編集の結果なのか急いで書いたのか文章が飛び飛びで流れを抑えることが困難な出来となっています。かなり完成度という点で低いですし、そもそものストーリーや設定に無理がありすぎて本当に残念な作品です。正直言ってかなりの暇つぶしであっても読むことをお勧めしません。

流れとしては前作で失敗を犯して退職したと思われている上司が、実はいろいろな策動を動かしており、ダブルスパイと思しきパキスタン人の姉妹が云々ということなのですが、ステップのいずれにも無理があり、無理があるだけならよいのですが各人の描写も極めて薄いため、説得力もありません。あまり長々といかに失望したかを書いても仕方ないので、短いですがここらへんで終わりということで。