2019年10月6日日曜日

第226回:「筋トレが最強のソリューションである」Testosterone

レーティング:★★★★★☆☆

前回のレビューからずいぶん時間が空いてしまいました。夏休み後から仕事がやたら忙しく、更にはお盆ぐらいから久々に将棋にハマってしまい、会社帰りなどの相当の時間を将棋に使ってしまい、純粋な読書量がかなり減少しています。純粋なという意味は将棋の本は数冊読んでおり、将棋関連以外の本を指しています。

それはともかくとして、図書館に予約してから彼此1年くらい待ってようやく届いた本がこちらです。本屋でも平積みですし、新聞広告などでも目にされる方が多い一冊かと思います。昨今、高齢化に伴う健康意識の高まり、さらにはライザップブーム(去った?)などで健康のために筋トレが役に立つという認識が急速に広がってきた影響で、Testosteroneさんを始めとしてトレーニング本隆盛の時代を迎えていきます。

過度なものでなければ運動が健康にいいのは疑う余地がないところですし、健康であれば結果としてダウンタイムや医療費の削減に繋がるのも事実でしょうから、そういう意味でこのブームは良いことだと思います。他方、糖分満載のタピオカが流行したり、相変わらずデカ盛り番組などがたくさん流されていることを考えると、おそらく健康やスポーツに目を向ける人とそうでない人というのもまた顕著に違うのかもしれません。結局は自分で責任を負うべき選択であり、それ自体はとやかくいえませんが。

この本はまさにタイトルの通りで筋トレしたらうまくいく、そして気分も上がるという本です。特に欧米ではかなり筋トレというのは標準的な日常活動に組み込まれている感じがします。マッチョ志向とは言いませんが、男女を問わずがっちりとした肉体で健康になる(見せる)というのはかなり重要な要素らしく、健康のためにそうしているかは別として、価値観に組み込まれていると思います。そういう波が大きな意味での欧米化の一部として日本にも遅ればせながら到来してきているのかもしれません。ちょうど今ラグビーワールドカップが盛り上がっていますが、彼らの筋肉隆々とした体とプレーを見ていると、日本人の憧れの体も少しずつ変化していくのかもしれません。本書の内容にほとんど触れませんでしたが、深い言葉あり、面白い逸話あり、軽妙なギャグありで面白いです。特に10代、20代で読むとその後の大きな財産になりそうな本です。