2017年8月19日土曜日

第173回:「狩猟サバイバル」服部 文祥

レーティング:★★★★★☆☆

前回と前々回レビューした服部さんの作品です。2009年に刊行された一冊で、服部さんの実践する、いわゆるサバイバル登山の初期の作品であり、今ではすっかり定着してきた狩猟も始めて間もないシーズンの山行についてまとめられています。

この作品の読みどころは、サバイバル登山のあり方を手探りで探しながら、多くの反省を重ねながら模索が続いているところではないでしょうか。山梨県で修行として始まる巻き狩りの話、二度の和賀山塊(岩手県)行、猟銃入手の過程などが綴られていますが、どれも著者の鮮明な体験や思索が記録されていてとても読み応えがあります。本格的な登山家であったとはいえ、生のシカ肉を食べたり、タープだけで何日も山に入ったり、タフさが凄いです。かなりの環境でフィジカルに生き残れるんだろうなぁと思います。

ちなみに先月、BS(NHK)で服部さん一家(奥様、娘さん、ワンちゃん)も出演する番組が放映されてました。かなりの反響だったようで、今月上旬には再放送になってました。ぜひNHKの地上波でも番組流してほしいところです。

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