2014年7月5日土曜日

第96回:「オレたちバブル入行組」池井戸 潤

レーティング:★★★★☆☆☆

流行りもの、といってももうやや懐かしめに属するかもしれない1冊です。ご存じ池井戸さんの半沢直樹シリーズの第1冊です。経済小説は基本的に好きなのでこまめにチェックするようにしているのですが、池井戸さんの本は一冊も読んだことがなく、TBSの半沢直樹も後半から見たので本書がカバーする話は殆ど知りませんでした。

原作を読んでから映画/ドラマ化されたものをみるとがっかりするというのは良くあることですが、本書については逆でドラマを見てから原作を読むことになったのですが、既にドラマで雰囲気というか世界観が分かっているからか、あまり面白さがありませんでした。率直なところ。ドラマは堺雅人さんの怪演と他のキャストのはまり方がすばらしかったのですが、原作はやや密度が薄く退屈に感じてしまい。金融関係ならば、黒木亮さんなどの方が密度が濃く、ずっと面白い感じがします。しかしながら、半沢直樹シリーズ第3・4作はかなり評判が高く、雑誌連載時にもちょっと読んで関心をもっていたので懲りずに第2作目以降を読んでいこうと思います。

あと気づいたんですが、主人公の親父さんの設定がドラマと原作は違うんですね。半沢直樹が入行10年以上たった時点から話が始まりますが、若手時代の話なども番外編として将来刊行されそうです。池井戸さんがそれを潔しとするかはわかりませんが・・・。

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