2012年6月17日日曜日

第44回:「やさしくわかる会社税務」白土 英成(編著)

レーティング★★★☆☆☆☆

学生のころは一部の学校・学部の人を除いてほとんど関係がないのに、社会人になってみるとでわりと多くの業界・職種で馴染みが出てくるものの一つが、会計かと思います。帳簿を付ける、自社他社の財務諸表を見る、決算の仕事をするなど触れる機会が色々あります。一方、本書が対象とする税務は仕事上、触れるには触れるわけですが、体系だった研修や大学の授業も少なく、なかなか理解しがたい世界です。勤め人の多くが確定申告などする必要もないし、所得税、酒税など払う機会は多くてもなかなか学ぶ機会がない(そもそもあまり学ぶ必要も差し迫ってない)ものかと思います。
この本は1999年刊行とずいぶん古く、しかも税務の世界は税理士試験を受ける人がかなり頻繁にチェックしないといけないほど、制度や税率の改正が多い世界だそうなので、情報の細部は既に使えなくなっていると思いますが、会社税務の大枠について知るにはなかなか良い本でした。おそらく類書は(会計と違ってそこまで)多くはないと思いますが、すぐれたものがたくさんあるかと思います。
こういう所謂ハウツーというかノウハウ本の類は、評価するのが困難ですが、私のようなド初心者にも理解可能なレベルで最低限の知識は載せているという意味では十分かと思います。

0 件のコメント:

コメントを投稿